不動産に関する法律

不動産に関する法律が存在しているともいえるでしょう。これらの問いに筋道を立てて答えることができようにするというのが本書の目的です。個々の権利や個々の法律の詳細については次章以下で述べることとして、本章では、不動産に関する権利および法律にはどのようなものがあるかを概観し、それらはどのように体系づけられているかについてみていきましょう。細かいことは気にせずに(細かいことは後に順番に取り上げていきます)、まずは、不動産に関する法体系の全体を大雑把に理解しておきましょう。そして、先の問いに的確に解答できるためには、結論を急がずに、やや迂回すると思われるでしょうが、財産権に関して基礎的な事項を定める民法の基礎理論から出発することにしましょう。川民法の物権と債権私たちの財産に対する権利に関しては、基本的に民法によって定められています。不動産に関する権利を考える場合も例外ではありません。民法は、人(自然人と法人)の有する財産権として、物権と債権とを認め、基本的には、われわれの財産権は、このいずれかに属するものとしています。自然人とは、私たち一人一人のことで、法人とは、法(民法、商法、宗教法人法等)によって財産権等を有する権利の主体として認められる団体(民法に基づく公益法人〔社団、財団〕、商法に基づく会社、宗教法人法に基づく宗教法人等)です。財産権には物権や債権以外にも著作権、特許権、商標権等の知的財産権(無体財産権)などがありますが、これらは、知的財産法といわれる分野(著作権法、特許法、商標法等)の対象で、主として企業において問題となります。

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